ブロック注射と一口に言っても、その種類は様々です。痛む箇所や強さ、患者さんへの負担などを考慮して、その中からどれを使用するかを決めることになります。
そんな数ある種類の中のひとつが、仙骨ブロック注射です。これはその名の通り、仙骨部分に行うものです。
仙骨ブロック注射は他の種類の物に比べると医者の技量という意味では難易度が低く、多くの整形外科で行われています。
痛みを緩和するためのものとはいえ、仙骨ブロック注射自体にも痛みは発生します。神経根に直接打つものに比べれば比較的小さめの負担になりますが、負担がないというわけではありません。
仙骨ブロック注射では、うつ伏せの姿勢になって、尾骨部分に針を刺します。そこから局所麻酔の薬を注入するのですが、施術後には足に痺れが残ることがあるので、そういった場合には30分から1時間程度安静にしてから帰宅することになります。
仙骨ブロック注射の利点の一つが、この1時間弱程度の安静ですぐに帰れるということです。外来で受けることができ、保険適用の範囲に入るので、入院が必要な種類のものに比べると手軽に処置を受けることができます。
しかしこの仙骨ブロック注射は、痛みの緩和に繋がりはしますが、その効果があまり長続きしないといった欠点もあります。また、繰り返すと薬に身体が慣れてしまい、徐々に効果期間が短くなってくるということもあります。
効果期間やその減退の程度については個人差がありますが、基本的に仙骨ブロック注射は対処療法であり、根本的な治療にはならないと考えると良いでしょう。
もちろん、根本的な治療を行うのにも効果が出るまで時間がかかりますので、その間の日常生活を快適に過ごすための方法としては仙骨ブロック注射という選択も必要になることはあります。
ですが痛みが緩和されたからといって安心せずに、根本的な解決を目指して運動やストレッチをはじめとした保存療法も検討するようにしましょう。
運動やストレッチを中心とした保存療法を行うのであれば、「福辻式ストレッチ」を実践することをおすすめします。
1日に5分程度の短い時間でも効果を得られ、自宅で行える簡単な動きのストレッチなので、運動が苦手な人でも毎日の継続がしやすいです。
もしあなたが、腰の痛みに悩んでいるのであれば、一度この「福辻式ストレッチ」を試してみてください。このストレッチは、あなたの辛い症状を改善する手助けになるはずです。